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『GUNSLINGER GIRL』 社会福祉公社の公共性の方便に学ぶ

『月刊コミック電撃大王』で連載されている漫画『GUNSLINGER GIRL』に最近はまっている

現代のイタリアをベースとした世界観なのですが、「公益法人社会福祉公社」という政府の諜報機関が、表向きは障害者の支援をうたいながら、秘密裏に集めた少女達を機械の身体「義体」に改造した上、薬漬けによる洗脳「条件付け」を施し、凶悪なテロリスト達と戦わせるというお話し

少女達は条件付けによって担当官への絶対的な忠実心を植えつけられると同時に、愛情をも抱かさせられる
少女達は自らの意思で物事を選択しているのか、それが薬によるものなのかもわからない中、か弱そうな見た目に似つかわしくない大きな銃を軽々と振り回し、汚れた仕事を成し遂げる

「義体」と呼ばれる機械の体、薬による洗脳。
居場所を求め銃を手にした少女たちの毎日は過酷だが、決して不幸ではない。


もうね、少女の心を薬で操作する事をためらう担当官の葛藤がまた切ない
機械だなんて、やっぱり思えないもの
でも少女達の愛情は一生適う事は無いんだろうな・・・



で、ハタと気づくと、サラリととても勉強というか刺激になるシーンがあった(僕にとってね)。テロリストの誘拐ターゲットとなっている市民が、少女達を改造・洗脳するという事に罪の意識に似た嫌悪感を示した際のやりとり

作戦部長「方便ならばいくらでも用意してあるわ。ロレンツォ 義体の社会的貢献を説明して。」
ロレンツォ「ダンジェロさん 近年我が国の先端医療が世界一の水準なのは何故だと思いますか?義体の研究過程で生まれた技術を密かに社会に還元しているからです。
義体の試験体にされた子供達の不幸は察して余りありますが それで救われる人々が大勢いるのです」
作戦部長「私たちは批判されるのには慣れっこなのよ。にくまれ役が社会を維持するの」
ダンジェロ「………わかったわ」
ロレンツォ「ダンジェロさん…先程の少女の犠牲で貴方の脚はいずれ回復するでしょう」
作戦部長「そして五共和国派の誘拐グループから貴方を守れるし 貴方を車椅子に縛り付け ご主人を殺害したテロリストも必ず逮捕します この恩恵は受け取らない方が罪悪よ」

コミック3巻p149-150より引用


いやー、これぐらい僕も言えるようにならないとなぁ

by macaroni-2004 | 2006-09-19 19:14 | 日々の雑記  

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