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(財)名古屋市文化振興事業団は民営化すべきか

○ 前提
名古屋市は都市だ
名古屋市には企画・運営力に優れた民間制作機関があり、その機関が受け皿となる



答えはわかっている。集客を第一に考えるなら、民営化すべきだ

集客を最大値に持って行くための方法
それは、誰が見てもそこそも満足出来、消費に向いたソフトを発信して行けば良い
図書館で言えば、ベストセラーと週刊誌・人気マンガを取り揃えれば目的は達成されるというわけだ

しかし、それではいけないと、多くの庶民は思っている
コンビニや書店では扱われ辛い、排他されがちな書籍をも揃えてこそ、図書館だと
民間では不採算な書籍は扱わない。儲からないからだ
少数の声を拾う事よりも、大きな声に耳を傾ける事が大切だと考えるのであれば、それは消費社会に任せるべきだ。民間はそのアンテナに長け、多くの市民が喜ぶ劇場を生み出して行くだろう

問題は、庶民の出会いの場たる劇場が、売れる商品・サービスだけで満たされる事が良いと考えるかだ
弱者は資本主義経済お化けに駆逐されれば良い。そう考えるか否か、だ
答えはNOだ。人間は無駄なくしては生きてはいけない。資本主義社会であるからこそ、我々のコミュニティを健全に保つべく、人工的に無駄な時間や空間を生み出す必要があるのだ
商店街の無駄なおしゃべりには、変え難い価値がある。瀬戸商店街のおばちゃんを、私は忘れない

もしも事業団が、名古屋市の劇場を「ベストセラーの並ぶ図書館」とするのであれば、それは財団の存在意義を自ら否定し、民営化を選択した時なのだ


名古屋市の文化行政の機軸は、名古屋市文化振興事業団が担うべきであると確信している
それは、微かな声を受信し、庶民に発信してくれる事業団を期待しての事だ。町の書店では見かけない、鋭い表現が私の心を抉りとる事を期待してやまない

by macaroni-2004 | 2005-01-27 19:45 | 演劇制作  

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